DPI日本会議が調査予定。
車いすに乗ったままタクシー乗車ができるJPNタクシー(ジャパンタクシー)。
実際に車いすユーザーがタクシーを乗る際、
乗車拒否がどれだけ行われているのかを2023年10月20日に一斉調査をするとのこと。
【乗車拒否なぜ?】車いすのまま乗車できるはずのJPNタクシー
2023年10月20日(金)に行われる調査方法とは?
1⃣道路で流しのタクシーを拾う
2⃣タクシー乗り場で
3⃣タクシーアプリを使って配車
4⃣電話での配車
上記の4つの方法のいずれかを利用し、車いすのままタクシーに乗車できるかを調査する、とのこと。
なんのために?
【なぜタクシー乗車の調査をする?】DPI日本会議の目的
※調査の目的※
車いすユーザーが日本全国でタクシーを利用する際、UDタクシー(JPNタクシー)に乗車できる環境を目指す。
・タクシードライバーを批判する目的ではない
・タクシー会社を批判する目的ではない
●乗車拒否がどれくらい起きているのか
●課題はどこにあるのか
●タクシー会社の素晴らしい取り組みはあるのか
※調査後の取り組み※
▶メーカーに対して必要な車両の改善を
▶タクシー業界の接遇の改善を
▶国土交通省などにはユニバーサルデザイン車両認定基準を含めた改善を
DPI日本会議が目指すのは
車いすユーザーが利用しやすい環境をつくること。
でも、ここまで宣言して調査する必要があるんですかね。
乗車拒否はタクシー業界ではタブーなはず。
UDタクシー(JPNタクシー)の利点であるはずの「車いすのまま乗車できる」点。
2017年に登場したUDタクシー(JPNタクシー)が2023年に調査対象になるのはなぜ?
【JPNタクシーに車いすユーザーを乗せる】後部座席のセッティングの手間
(↑YouTubeに参考動画があったので載せておきました。)
私がタクシー運転手時代に経験したことを紹介したいと思います。
ある日、車いす利用者様から会社へ予約が入りました。
①会社に出社すると予約の仕事を受ける
②朝一でお客様宅へ
③お客様宅で乗車準備&乗車
➃目的地の病院に到着、700円弱
⑤お客様降車後、後部座席をもとに戻すため空き地を探す
⑥後部座席を戻すまで仕事はできません
⑦無線配車、アプリ配車、流し営業できません
⑧空き地を見つけ、後部座席をもとに戻す
⑨約1時間経過
タクシー車両に車いすに乗ったまま乗車できる機能を搭載したのは画期的でした。
でも、
・乗車するための準備
・乗車後の片付け
すべての工数が乗務員(運転手)まかせになっています。
かかる工数に支払われる対価はありません。
むしろ営業できない時間が発生し、マイナスです。
JPNタクシー(UDタクシー)は車いすのお客様専門で仕事をしているわけではありません。
普段は後部座席のセッティングをしない日が多いです。
参考に掲載しているYouTube動画のコメント欄にもありますが「車いすのお客様は1年に1回あるかないか」。
研修を受けて身に付けた作業工程も忘れ気味。
段取りが悪くなるのもうなずけます。
以上のセッティング作業が原因で、乗車拒否が行われることがあるかもしれません。
【乗車拒否が問題】配車センターや流し営業のタクシー
車いすでの乗車が前提で
・タクシー会社に連絡をしてもなかなか配車してもらえない。
・流し営業のタクシーに手を挙げても止まってくれない。
乗りたくても乗れないと
タクシー業界へ【乗車拒否じゃないか】という苦情が届くことがあるそうです。
ただ、
起こった事案を検証することが難しいため
タクシー利用者様の意見が反映されることなく2017年から2023年まで経ってしまいました。
2023年10月20日の一斉調査;JPNタクシー(UDタクシー)に車いすで乗車できるか?
・運転手の思い
・車いすユーザーの思い
・タクシー業界の思い
・車メーカーの思い
今回の2023年10月20日の調査は
各業界、利用者様、いろんな立場からの実情が寄せられることが期待される調査になるでしょう。
調査結果の報告も記事にできるようDPI日本会議のホームページをチェックしていこうと思います。
【UDタクシー(JPNタクシー)を有効活用するために】筆者が思う改善策
DPI日本会議の調査前ではありますが、いち個人の筆者の考えをここに載せておきます。
・車いすで乗車されるお客様には介護保険が適用されるようにする。
▶通常のタクシー料金とは別に車いすを扱うことに対する運転手への対価を支払う
▶車いすでの乗車:基本料金を1回の乗車で3000円(利用者は1割負担)
・JPNタクシーの改良
▶横からでなく車両後部から乗車できるようにする(シート跳ね上げ)
▶もしくは片付けを電動でフルオート(走行中に完了できるようにする)
運転手にとってメリットが多いタクシーになるよう改善されることを望みます。